2月1日

 羊の街(士別)から、糖分高めの女の子が札幌にやってきた。
 「羊の街の人」て、村上春樹っぽくて素敵なのに。
 残念だ。


 引越しの手伝いに行った。
 その時、テレビのアンテナを探したのだが、
 それらしきケーブルが無い。
 家主「砂糖(あだな)」に
 「テレビのアンテナ線はどこ?」と聞くと、
 「テレビのアンテナ線?」と聞き返された。
 「ほら、このマックのケーブルみたいなヤツ…」
 と私がマックのなんらかのケーブルだと思われるモノを片手にそう言うと、
 「その手にしているのが、テレビのアンテナの線だよw」と言う。


 驚いた。
 テレビのアンテナ線って黒くて地味なのしか無いと思っていた。
 こんなカラフルでカワイイものがあるのか。
 ショックだ。


 その家主の愛車でご飯を食べに行く事になる。
 行き先は特に決めていなかった。
 家主は外で車周りの雪かき。
 その他3人の子供たちは、車の中に先に入り込み、ぬくぬくと待つ。
 しばらくすると、愛車の持ち主が運転席に乗り込んできた。
 「行き先は、決まった?」と働きものの車の持ち主がにっこりと聞く。



 …車の内装の話しかしてなかった。
 シートベルトが赤と黒でカワイイとか、
 シートのステッチが赤でカワイイとか。


 役立たず3人衆を前にしても、オーナーは笑顔をくずさない。
 大人だ。
 ロイホにジャージで入店。
 大人だ。



2月4日

 真夜中にレンタルCD屋に行った。
 「sakusaku」という番組で知った
 「キンモクセイ」の「冬の磁石」というCDを借りたかったのだ。
 残念ながら、そのCDは無かった。
 仕方無いので、古いアルバムを借りる事にした。
 「キンモクセイ」のコーナーで5分程、眺めたりしていた。

 私の隣でも20代後半の男の子がCDの前で、ずっと動かない。
 私は彼を残して、CDを手にレジへ向かう…。

 しかし、次の瞬間、
 「すいません、それ(キンモクセイ)、いいですか?」
 と私の隣にいた男の子が話しかけてきた。
 どうやら借りるCDを悩んでいるようだ。
 暇だったので、一緒に借りるCDを選んであげた。

 …なんかこんな事が前にもあったが、
 私は何か相談しやすい顔をしているのだろうか。
 実は電波で無知で頼り無い女なのに。
 見る目が無い少年に同情と罪悪感を抱いた私は、
 一生懸命CD選びに付き合った。


 言葉少なに、あたりさわりの無い会話もする。
 ネットの話も、
 最近買ったガンプラ(MG・Zガンダム・バージョン2)の話も、
 廃墟の話も無しだ。
 大丈夫、私だってやればできるハズ。

 音楽の話から「着メロ」の話になり、
 「「着メロ」は何ですか?
 と聞かれた。


 …。
 現在の私の着信メロディ。

 電話…ドラクエ2のパスワード入力画面のBGM。

 メール…ドルアーガの塔の面ステージ開始5秒。

 目覚まし…女神転生の最終ダンジョンBGM。






「機械オンチで、特に入れて無い。」
 と堂々と答えた。
 やっぱり私はできない子だと痛感した。




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